スキンケアをいくら頑張っても、痒みが体の内側からにじみでてきてしまう…
アトピーにいいと言われているサプリを飲んでいるけれど、湿疹がおさまらない…
・・・そんな悩みを抱えていませんか?
湿疹や痒みが長引いたり、ガマンできないような痒みがどんどん出てくるなら、それは皮膚だけの問題ではないかも。逆もまた然りで、いくら便通を整えてもカサカサが治らないのは腸だけの問題ではないということでもあります。
自分のアトピーがどうしてこんなに長引いているのか全く理解できない。そんなときは、体の内側と外側で起こっていることを整理することで自分に合ったケアの方法が見いだせるかもしれません。
ここでは、自分のアトピーを冷静に分析するために、体の内側と外側を分ける考え方をまとめます。
もくじ
アトピーの治し方は複雑すぎて自力ではできない?
アトピーの悪化プロセスを断定することは難しく、中医学、西洋医学、もっと細かく分けたら美容皮膚科学、分子栄養学など、扱う人によって考え方は多種多様になってしまいますよね。
これがアトピー情報の大きなネックじゃないかと私は思います。アトピーの治療法って本当に多種多様だから、片っ端から取り組むには途方もない時間とお金がかかるんじゃないか・・・そんな風に考えてしまうと、どうしても足が止まってしまいますよね。
ですが、人間の体を1つの「モノ」と考えた時には『体の内側と外側』にしか分けることができません。
そう!!もっとシンプルに考えることはできないのでしょうか。
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私はこれまで自分や子供達のアトピーや湿疹をケアしてきた中で、皮膚科、美容皮膚科、内科、小児科、アレルギー科、漢方内科など数多くの医療機関を受診してきました。
数回通院してうまくいった治療法もあれば、1年近く通院しても何も変わらないものもありました。ドクターショッピングが生業なんじゃないかってぐらい。
それなのに、何をしてもアトピーがどんどん悪化したこともありました。
そんな5年間を過ごしてきて、じつは一番しっくりきているのが『アトピーが起きている場所は、体の内側でも外側でもあって、それぞれ分けてケアを進めるのがいい』という考え方です。
『体の内側』が原因でアトピーになるのはどういうことなの?
アトピーの場合は、皮膚が薄く乾燥しやすい・血流やリンパが滞りやすい・ストレスを感じやすい・疲労がたまりやすい…など色々な要素がありますが、まとめて『アトピー素因』とか『アレルギー体質』と呼ばれています。
アトピー素因の原因は遺伝的・体質的などの『生まれ持ったもの』のイメージ。体の内側で起きています。
他にも、『リーキーガット症候群』といい、腸内にダメージを受けやすい体質もあります。アトピーやアレルギー症状の原因の1つになると考えられています。
リーキーガット症候群は、小麦粉に含まれるグルテンの過剰摂取やストレス、抗生物質などによる腸内環境の悪化が原因で起こるとされているため、腸によい食事やサプリの摂取を実践する人が増えています。(私も実践者の一人です。)
異変を感じたらすぐに対処したほうがいいのですが、忙しい毎日の中ではそうもいかないものですよね。
では、体内の不調が続くとどうなるのでしょうか。
『体内の不調』が続くと→『体の外側』には遅れて現れる?
栄養不良になりはじめの頃は、あまり目立った体調の変化は起きませんよね。
疲れやすくても、少し肌が乾燥していても、乗り切れてしまうものです。体には回復機能が備わっていますので、そのうち治ることもあったりして、なあなあにできてしまう。
けれど、栄養不良が水面下で深刻化したり、気づいていても放置しているようでは、体はなかなか回復できません。体内の不調が続くと、次第に外部からの刺激にも弱くなっていきます。(=過敏症の始まり)
そして、そんな時にタイミング悪く外部から強い刺激を受けてしまうと、目に見える『病気』となって初めて実感することになるんですね。
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これをアレルギー科では『トリガー(引き金)』『悪化因子』などと呼びます。
トリガーには、ダニ、紫外線、乾燥した風、花粉、ペットのフケ、金属、刺激の強い保湿剤との接触など。
『内側(アトピー素因)』と『外側(トリガー)』の関係
アトピーが悪化する原因には、アトピー素因(生まれ持ったもの)とトリガー(外部からの刺激)の2つがありますが、じつは、この2つはどちらか1つでもアトピーを悪化させることがあるし、両方が複合的に影響しあったり、どちらか一方がもう一方を呼び出したりすることがあります。
同じ人間でも年齢や生活環境、ストレス度合などによって症状も強さも全く異なることがあるのがやっかいなトコロですが・・・。
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たとえば、それまでアトピーでも何ともなかった人が、ある日『トリガー』で湿疹を発症して、痒みがひどく睡眠不足になって『アトピー素因』が強く出てくるようになり、難治化していくケースがあります。
トリガーが内側の不調を招いたといったところでしょうか。
かたや、生まれてから虚弱体質で血流が悪くアトピーと診断され、アトピーのまま大人になった人が、保湿剤と洗剤を変えたらアトピーが治ってしまったというケースもあるそうです。
この場合は、体内の不調は知らぬ間に治っていたけれど、外側のケアが不足していたため治らなかったということになります。
(実際に、私は何度もアトピー→健康肌→アトピー→健康肌を繰り返していますが、悪化原因も改善原因も少しずつ異なるものでした。)
体の外側のみが原因(トリガー)の湿疹はステロイドのみで治ることも
実は、体の外側(トリガー)だけが原因だったアトピーの場合は、ステロイドを塗ることで治っていくケースが多いようです。要は、トリガーとなった刺激物を取り除いた上で、炎症を起こしている部位にステロイドなどの塗り薬を塗ればいいのです。
体の内側はいたって健康ですから、ステロイドもよく効きます。
虫刺されや金属アレルギーなどの接触性皮膚炎がイメージしやすいかと思います。ムヒ塗ってるだけで治っちゃうんですよね。
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「保湿剤だけでアトピーが治った!」というケースもこれだと思います。
体内の原因がそれほど深刻ではなかった、もしくは知らないうちに自己治癒力によって良くなっていたんですね。
アトピーじゃないところが蚊に刺されてしまっても、ムヒを塗っておけば知らないうちに治ることってよくあると思います。
アトピーは痒いままなのに、蚊に刺されは治る。不思議ですよね。。
もしも肌が弱い・過敏症などの体内の問題が絡んでいたとしても、体内の問題の程度が軽ければ、外側のケアを頑張れば良い状態をキープできることが多いので、皮膚科学会ではこの治療法を標準治療としています。
小さい子供のアトピーでは、皮膚の薄さが原因で難治化していたのが成長して皮膚が厚くなってアトピーが治ったり、消化機能が未熟だったのが成長してしっかり消化できるようになり治ったりするのです。(私の娘は生まれてすぐに本当にひどいアトピーになったのですが、ステロイド治療とスキンケアで治り、今も良い状態をキープしています。)
けれど、医師の指示通りにお薬を塗っても改善せずに長引いてしまうような場合は、外部刺激はただのトリガーで、もっと深いところに原因があるかもしれない、と考えるのが自然な流れです。
体内の不調の解決法の1つが『サプリメント』
体内の不調が原因ならば、いくら外側のトリガーを除去しても、ステロイドを塗ってもアトピーがよくならないのはある意味当然です。
ですが、体内の不調が遺伝的・体質的なものなら、どうやって解決したらよいのでしょうか?
ここ数年で有名になった『分子栄養学』という医学をご存知でしょうか。
患者の一人ひとりのDNAや血液を調べて遺伝的・体質的に不足しやすい栄養素を特定し、それをサプリメントで補給し、体調を根本から整えていくという療法で、一部保険対象にもなっている画期的な治療法です。
不調の原因を特定・補完する『サプリメント療法』とは
分子栄養学の観点では、自分の体内の状況に合ったサプリを選ぶことが重要で、体調は少しずつ良くなっていくとされています。
私はこれを独自に実践して、アトピーが治りました。
私は、これまでかなりの種類のサプリを飲んできましたが、あまり効果を感じられないまま何年もアトピーが長引いていた経験があります。サプリを飲みはじめた2年は不発弾ばかりだったので、アトピーが治ったのは半分ラッキー・半分は執念だった感じです。
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もちろん変化を感じるのは私だけではありません。サプリを継続して飲んでいる多くの人に変化が現れていて、日本のサプリ人口は10年ほど前から右肩上がりになっていると言われています。
しかも、サプリを摂ることで、不足しがちな栄養を直接的に補給できるだけではなく、アトピーなど不調になりやすいような生活環境を変えられるようになるという間接的なメリットもあります。
次のページで、サプリを飲むことであなたの生活がより効率的に動き出す仕組みをご説明します。