アトピーは「炎症体質」と「アレルギー体質」の2つの悪化因子から始まり、「肌のもろさ」が加わり慢性化していきます。
スキンケア、ステロイド外用薬、抗ヒスタミン剤だけじゃいまいちスッキリしないケースはたくさんあると思います。
スキンケアをいくら頑張っても、体の内側から出てくるようなあの感覚。
私の手湿疹も全身アトピーも本当に酷くて、体の内側からボコボコじゅくじゅく汁が出て、強烈な痒みが襲って夜も眠れない毎日でした。
そこで私が試してみたのがビオチン療法です。正直なハナシ、「早くやればよかった」と思います。
というわけで、今回はアトピーに悩む方に向けて【ビオチン療法の基本情報】をまとめます。
ビオチン療法に関する情報はすでにネットにたくさんありますが、サプリ療法を3年続けて体質が変わってきた私の見解を交えつつまとめてみます。
炎症体質・乾燥体質に悩む方、内側からも体質改善をしていきたい方へ。ぜひ見てみてください。
この記事はネットの記事や処方薬の情報をもとに私が個人的に調査し、実践している方法について書いています。筆者は医師ではありません。あくまでアトピー体質に悩む私たち親子がサプリを飲んでみた感想の記事です。感じ方には個人差があります。
サプリメントは健康食品であり、病気の治癒や健康増進を目的としたものではありません。また服薬中の場合は医師にご確認の上、様子を見ながら各自の責任で摂取するようにしてください。^^
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もくじ
「ビオチン療法」とは?
ビオチン療法のことをご存知ない方のために、まず簡単にご説明しておきます。
「ビオチン療法」の定義
まず医療分野での「ビオチン療法」の定義を。
皮膚科や内科では、掌蹠膿疱症(しょうせきほうのうしょう)やアトピーなどの特殊な皮膚病に対して「ビオチン療法」を取り入れています。医療機関での治療では、保険適用があります。
ビオチンと併せて他のサプリを継続的に服用することで、小児アトピー、乳児湿疹の治療例が多く報告されているようです。一般的にはビオチンの飲み薬が処方されます。
医療機関で処方される「ビオチン剤」の例
医療機関で処方されるビオチン剤はこちらの通りです。
効果・効能:急性湿疹、小児湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎、慢性湿疹、尋常性ざ瘡。
用法・用量:1日0.5~2mg(本剤0.25~1g)を1~3回に分割経口投与(成人の場合)
参考元: ビオチン散0.2%「フソー」基本情報 | 日経メディカル
「フソー」以外にも「東洋製化(ファイザー)」からビオチンの散剤とドライシロップの2タイプが出ているようです。
効果・効能:急性・慢性湿疹,小児湿疹,接触皮膚炎,脂漏性湿疹,にきび
用法・用量:1日0.5~2mg(散剤0.25~1g,ドライシロップ0.5~2g)を1~3回に分けて服用。(成人の場合)
参考元: ビオチン お薬情報 | メディカルiタウン
効果・効能はどちらも湿疹です。同じですね。^^
「ビオチン」のはたらき
① お肌と粘膜の健康を守る
正式には「ビタミンB7」で、ビタミンB群の一部としてお肌の健康を守ってくれています。
皮膚細胞のターンオーバーを整えることから、皮膚粘膜にも有効だとされています。
体内でのコラーゲン生成を促すためお肌のターンオーバーをキープする効果もあり、その結果「お肌を強くしてくれる」と同時に「発毛・育毛」「爪が強くなる」というような嬉しい美容効果にも繋がっています。
ビタミンB群は協働してお肌の健康をサポートしてくれるので、B群だけをまとめて摂れるようなサプリも多いですね。^^
② スムーズな消化を助ける
ビオチンには、食べたものを消化分解・吸収する酵素をサポートし、体に必要な栄養素を吸収しやすい形にしてくれる働きがあります。
具体的には、体内で「糖分、脂肪、蛋白」の代謝にかかわる4種類の酵素をサポートしています。
未消化のたんぱく質が体内に入り込んだとき、体が「このたんぱく質は異物!」と勘違いしてアレルギーを起こしやすくなる「食物過敏症」「遅延型フードアレルギー」はご存知でしょうか。
ビオチンは、このたんぱく質の分解を促進するため、アレルギーを予防することに繋がります。
このブログでは「リーキーガット症候群」についても取り上げていますが、消化不良はアレルギーの元凶!と言えるそうなので、そこを助けてくれるのはありがたいです!!
③ アレルゲンを体外へ排出するのをたすける
また、ビオチンはアレルギーの元になるヒスタミンの材料の「ヒスチジン」や「アビジン」を体外へ排出するため、アレルギー症状の原因物質を減らすことも期待されています。
よく「ビオチンサプリを摂る時には生卵を食べない」というのは、このアビジンと結合しやすい性質を持っているからだそうです。
せっかくサプリでわざわざビオチンを摂るのなら、無駄に使いたくないもの。生卵はしばらく避けておくのがベターです!
ビオチンが不足すると起こるトラブル
ビオチンが体内で不足すると、こんなトラブルが起こるようになります。
- 食べたものを分解吸収しにくくなる
→栄養吸収率が低下する - ビオチンをエサとする善玉菌が減少する
→腸内環境の悪化 - ヒスタミンが増えたり、抗体がうまく作られない
→アレルギーが悪化する - コラーゲン不足、血流不全
→お肌の再生力・バリア機能が低下する
善玉菌不足、コラーゲン不足、バリア不足、ヒスタミン増加・・・と聞くと、ほぼアトピー関連のような気さえしてきます。
これはなんとかしないとマズイですよね。
ビオチンが不足する原因
ビオチンは水溶性ビタミンなので、余った分は体内に溜めておくことができません。それに加え、体のあちこちで必要な栄養素だから不足しやすいと言われています。
それに加えて、特にビオチンが不足する原因には、ストレス、睡眠不足、食生活の乱れや抗生物質の服用による腸内環境の悪化、善玉菌の減少、脂質の摂りすぎ、ビオチンをエサにするビフィズス菌、授乳・妊娠期の欠乏症などが挙げられます。
特に、善玉菌の減少は見過ごせません。ビオチンは食べ物を通して摂取するだけでなく、善玉菌に生み出してもらうことも必要だからです。
ビオチン療法の進め方
ビオチン療法は、一般的には「サプリメント」を使います。
サプリメントを使う理由は、すでにアトピーやアレルギーとして「症状」が出ている場合は、通常の食事療法だけではリカバリーすることが難しいと考えられているからです。
なお医療機関にかかってビオチン剤を処方してもらうこともできるようですが、皮膚科医の考え方によっては少し難易度が高いかもしれません。
なお、一般的な皮膚科などの医療機関で処方してもらった場合は、処方されるのはビオチン剤のみです。そのため、他にサプリが必要な場合はどちらにせよ自分で揃える必要があります。
ここでは、医療機関にかからずに自分ですべてのサプリを揃える場合についてお話していきます。^^
ビオチン療法に必要なサプリ
ビオチン療法に必要なサプリは、「ビオチン、乳酸菌、ビタミンC」の3種類。
各栄養素の体内でのはたらきと必要量は以下の通りです。
- ビオチン:
1日15,000mcg〜20,000mcg
善玉菌のエサになる、アレルギー反応を抑制する、お肌の栄養になる - 乳酸菌:
1日500億個〜1,000億個
悪玉菌を抑制、ビオチンを生み出す、免疫バランスを整える - ビタミンC:
1日1,000mg〜2,000mg
抗酸化作用、悪玉菌を殺菌する、ビオチンの吸収をお互いに助ける
ビオチンはお肌にとっても免疫力にとっても無くてはならない存在で、乳酸菌はそれを作り出す存在。
乳酸菌はビオチンをエサにし、食べ物に含まれるビオチンとはまた別の働きを持つビオチンを生み出してくれます。
ビタミンCはビオチンが吸収されるのをサポートしたり、悪玉菌を抑制する大事な役割を持ち、そのビタミンCもまたビオチンにサポートされて体内に吸収されやすくなります。
つまり、この3つの成分は協働して腸内環境を改善し、栄養欠乏を改善するということ。
これが3つのサプリを一緒に摂るのが良いとされている理由なのでしょうね。^^
ビオチン療法に必要なサプリの例
ビオチン療法に必要なサプリはそれぞれご自分の体質に合ったものを探す必要がありますが、3種類もあるのでいちいち探すのは面倒かと思います。
また、私の場合は、乳酸菌とビオチンについてはサプリメーカーによって効果がかなりバラつきがあったように感じています。
例えば、ネットのビオチン情報では一番人気?の「ミヤリサン」は私には合いませんでしたし、ビオチンサプリで一番人気?の「ナウフーズ」も全然効果を感じませんでした。本当に、人によるものかもしれませんね。
このブログでは私が始めの1年間に試行錯誤してリピートするようになったオススメサプリをいくつかピックアップしていますので、気になるものがあればぜひチャレンジしてみてくださいね。^^
- ビオチン:高用量の天然ビオチン!おすすめの2ブランド
- 乳酸菌:飲んでよかったランキング
- ビタミンC:大差ないので好きなものを選んでOK^^ 私は2種類を気分によって飲み分けています。